AWS認定試験までにやったこと
2026年2月17日

好きなAWSサービスはAmazon Neptuneです。理由は名前がかっこいいからです。
先日、AWS認定試験の「Security Specialty」という試験に合格し、CLF・SAAに続いて、3つ目の認定試験をパスしました。
幸いなことに、これまでの試験はいずれも一発で合格することができました。比較的勉強の仕方がよかったのかな~と思っています。
本記事では私が実際に実践した「合格のために取り組んだこと」を、3つの試験それぞれの経験をもとに、等身大でお伝えできればと思います。
少しでも、これから試験に挑戦される皆さまの参考になれば幸いです!
※ちなみに筆者のAWSの実務経験についてですが、SCSに合格した現時点でも未経験です。EC2にSSHログインすらしたことがありません。
AWS CLF
・受験時期:2023/12
・勉強時間:約50時間/1か月程度
・解いた問題数:約1,000問程度
・学習費用:約2,000円
2年ほど前の話になるので記憶が曖昧な部分もありますが、脳を振り絞って振り返ってみます。
当時の私のスペックは、「EC2って何?」「S3って何?」「そもそもAWSアカウントすら持っていない」という完全な未経験状態でした。勉強を始めたきっかけも、「クラウド学習が盛り上がっていたから」とか「友達が勉強していたから」という、今思えば少しふわっとした理由でした。
実は当初、上位資格である「SAA(ソリューションアーキテクト - アソシエイト)」をいきなり目指して勉強を始めたんです。ところが、進めていくうちに「……いや、これ無理じゃない? いったんCLFから取っておくべきか?」と戦意喪失し、急遽CLFの受験を決意したことを覚えています。
初めてAWS試験に挑戦される方の中には、いきなりSAAを目指す方も多いと思いますが、私はCLFからの受験を強くおすすめします。よく「CLFは簡単だ」という声も耳にしますが、AWSに全く触れたことがない方からすると、決して低いハードルではないと感じるからです。
ちなみに当時の私の勉強法は、AWSの「黒本」を読みつつ、学習サイトの「Ping-t」でSAAの問題を解くという、今振り返ればなかなかクレイジーなやり方でした。当時はまだPing-tにCLFの問題がなかったのですが、現在は公開されているようですね。
2026年現在の結論:CloudTech or Ping-t
今の環境であれば、「Ping-tでひたすら問題を解き、解説を読み込む」というサイクルを繰り返すだけで、低コストで十分に合格を狙えるはずです。
また、もし「CloudTech」を契約している環境にあるなら、そちらの活用だけでも合格圏内に届くと思います。
問題を解き始めた当初は、「何ひとつ分からない。そもそも何を問われているのかすら分からない」という状況に陥ると思います。ですが、そこですぐに手を止めるのではなく、その都度調べて理解を深めていくスタイルが一番の近道です。
私も、「何も手につかないから、まずは教科書を1周読んでからにしよう」と考えて黒本を読み込んだ時期がありました。しかし、読み終えたあとに感じたのは、「勉強した気にはなるけれど、実際には知識がほとんど身に付いていない」という虚しさでした。
「まずは基礎を完璧にしてから問題へ」と構えるよりも、分からないなりに問題にぶつかり、その都度調べていく方が、結果として記憶に強く定着したと感じています。
「黒本」などの書籍は買わなくて良いかも
個人的には、分厚い参考書でじっくり知識を溜めるよりも、ひたすら問題を解いて、間違えたところを記憶していくというアウトプット中心のスタイルが、圧倒的に効率が良いと感じています。
ノート作りについて(SAAを見据えるなら)
「合格の先にあるSAA(アソシエイト)まで取りたい!」と考えている方は、問題を解きながらサービスごとの特徴を簡単にノートにまとめておくのがおすすめです。CLFでバラバラだった知識の「点」が、SAAの勉強を始めた時に「線」としてつながり、学習がぐっと楽になります。
1対1で「そのサービスで何ができるか」を言えればひとまずOK
CLFの試験では、「そのサービスをどう組み合わせて、どう要件を叶えるか」といった深い設計知識までは問われません。
試験範囲が非常に広いため、まずは「サービス名」と「できること」を1対1でシンプルに覚えるという姿勢で十分だと思います。
・S3 = オブジェクトストレージ(データ置き場)
・Lambda = なんか色々できるイベント駆動関数
最初はこれくらいの粒度の覚え方でも、合格点は十分に狙えます。最初から深追いしすぎず、まずは全体をざっくりと把握することを優先するのが、効率よく進めるコツです。
AWS SAA
・受験時期:2025/07
・勉強時間:約250時間/3か月程度
・解いた問題数:約5,000問程度
・学習費用:0円
ここからは入社後の話になるので、比較的記憶も鮮明です。 一応、学習開始自体は2023年だったのですが、合間に情報処理技術者試験の勉強を挟んだりしていたこともあり、実際に本腰を入れてやり込んだのは2025年5月からの3ヶ月間でした。
SAAについては、いくつか勉強法を試してみたので、それぞれの「今の正直な評価」を書いてみます。
1. AWSハンズオン
AWS公式が提供しているハンズオン動画です。「SAAを受験するのに、マネジメントコンソールにログインすらしたことがないのはいい加減やばい……」という危機感からスタートしました。
今振り返ってみると、ハンズオンの評価は、「SAA試験においては悪くはないけれど、必須ではない」という印象です。
確かに実際に触ることでサービスの解像度は高まりますが、試験で問われるような高度なアーキテクチャを無料枠の範囲内で再現しようとすると限界があります。また、不用意に課金されてしまうリスクもあります(筆者経験済み^_^)。
ただ、「実際に動くと楽しい」というメリットはあるので、「問題を解きまくって疲れた時の気分転換」として取り入れる使い分けをしていました。
2. 教科書(黒本)を読む
一番オーソドックスな方法ですが、個人的には「一番効果が薄かった」と感じています。既にAWSの実務経験がある方ならまた見え方は違うのかもしれませんが……。
教科書を何周も読み込むスタイルで合格できるのは、正直一握りの人だけではないでしょうか。個人的にはあまりおすすめしません。
3. CloudTech / Ping-t で問題を解きまくる
結局、これが一番おすすめです。
私が本格的に勉強を始めた時はまだCloudTechを契約していなかったので、まずは様子見でPing-tを4,000問ほど解いてみました。(多分こんなにやらなくて良いです)
学習を開始したばかりの頃の正答率は、下の画像のような感じです。当時は使い方がよくわかっておらず、1回の出題数が750問とかいうとんでもない設定になっていますが・・。

目安として、100問単位で回して正答率が85〜100%くらいで安定してきたら、受験して良いタイミングだと思います。
CloudTechはPing-tと比較してやや難易度が易しい印象でした。(具体的には、CloudTechは誤った選択肢が誤りすぎているという印象です)
なので、CloudTechのみで挑戦する場合は95~100%ですべての問題を正解できるレベルに到達したら受験しても良いと思います。
問題集を解くとき
結局、問題集を死ぬほど解くのが一番の近道なのですが、解き方にはコツがあります。それは、「正解を選ぶのは大前提として、間違っている選択肢が『なぜダメなのか』をすべて指摘できるようになること」です。
極論、それが言えないのであれば、正解を選べたとしても「理解した」とは言えないと思います。
というのも、CloudTechなどの問題集は、一部の日本語の書き方から答えが推測できてしまう節があるからです(「〜するが、〜はしなくて良い設計とする」といった、誤った選択肢特有の言い回しなど)。本番で初見の問題に出会ったとき、頼りになるのは「推測」ではなく「なぜ違うか」を見極める力です。
また、AWS試験では過去問と全く同じ問題が出ることはほとんどありません。ですが、「SNS + SQSのファンアウト構成」のような、よくあるアーキテクチャの設計パターンは、ある種「暗記ゲー」の側面もあります。こうした頻出パターンは、理屈と一緒に丸ごと覚えてしまうのが効率的です。
また、これは完全に余談ですが、実はSAAの試験当日、私は風邪で38.5℃の熱がある状態で受験していました……。 意識が朦朧としていたせいか、正直なところ出題された問題の内容はほとんど覚えていません(笑)。皆さんは万全の体調で挑まれることを強くおすすめします。
AWS SCS
・受験時期:2026/02
・勉強時間:約300時間/3か月程度
・解いた問題数:約2,500問程度
・学習費用:約1,000円
SCSは、AWSのセキュリティ設計に関する非常に細かい知識が問われる試験です。正直なところ、Specialtyレベルの試験に実務未経験で挑戦する人はほとんどいないかもしれません。
ネットの記事などを見ても、「まずは実務経験を積んでから受験しましょう」といったアドバイスをよく目にします。ですが、実際に合格してみた身からすると、そこまで過度に身構える必要はないのかな、と思っています。
もちろん簡単ではありませんが、未経験なら未経験なりの「攻略法」があります。私は「名前がかっこいいから」という軽率な動機でスタートしましたが、正しいアプローチで勉強すれば、実務経験がなくても十分に合格を掴み取れる試験だと実感しました。
1. AWSハンズオン(今回はマスト!)
CLFやSAAでは「必須ではない」と言いましたが、Specialty試験においてはハンズオンはマストで目を通しておくべきです。 IAMやKMS、VPCのネットワーク構成など、実運用のベストプラクティスや「ありがちなミス」など、実際に触ってみないとピンとこない問題が多く出題されます。業務で触れる機会がなかった私にとって、ハンズオンでの疑似体験は本当に大きな助けになりました。
2. 頻出サービスの深掘り記事を書いてみる
これはかなりおすすめです。私はナレッジベースで「KMS」「IAM」「SSM」についてのアウトプット記事を書きながら勉強しました。
▽みてね!
・【AWS】IAMを正しく理解・運用できていますか?設計で迷わないためのポリシーガイド
・【ゆるふわAWS実践】SSMでVPC内のEC2にログインしてみようぜ!
Specialty試験は「範囲が狭く、その分深い」のが特徴です。頻出サービスは 限られているので、それらを徹底的に深掘りし、言語化してアウトプットすることで、細かい仕様まで頭に叩き込むことができました。
3. Notionを活用した「サービス別ノート」の作成
SCSは出題されるサービスが絞られているからこそ、整理が重要です。私はNotionでサービスごとにページを作り、ベストプラクティスや注意点を集約しました。
▽こんなかんじです。かっこいいでしょ

自分の知識がいつでも一覧できる状態にあるのは、精神的にも安心感がありました。凝った作りでなくても、サービス単位でノートを取るだけでかなりの効果があると思います。
4. 教科書(黒本)の活用
「今回も活用できませんでした!」と言いたいところですが、章末の問題集だけは役に立ちました。 やはり、教科書を読み込むよりも「アウトプットありきのインプット」が、記憶の定着には不可欠だと再認識しました。
5. CloudTech / Udemy × Gemini Pro
結局のところ、問題集を死ぬほど解くのが一番の近道です。少なくとも私はそのタイプでした。 今回は最初から「CloudTech」を活用できたのが大きかったです。CloudTechの問題は(個人的には)やや易しめに感じたので、学習初期の導入として最適でした。
また、今回は初めて「Udemy」の模擬試験も購入しました。本番でも似たようなセキュリティ思想や具体的なケーススタディが出題されたので、かなり精度が高かったと感じています。SAAまではCloudTechのみでも十分合格可能かな~と思いますが、SpecialtyやProfessional試験までとなると、追加の問題集も必要だと思います。
💡 生成AI(Gemini Pro)との併用
問題集を解く際、間違えた問題や解説を読んでもモヤモヤする部分は、すべてGemini Proに投げて理解を深めました。 「なぜこの選択肢はダメなのか」「このサービスを組み合わせるメリットは何か」をGeminiと対話しながら深掘りし、それをNotionに記録する……。このサイクルを回すうちに、自然と知識が定着していきました。
まとめ
ここまで、私がAWS認定試験を合格するまでに実践した勉強法をご紹介してきました。
振り返ってみると、最初は「AWSアカウントすら持っていない」状態からのスタートでした。ネット上の「実務経験がないと厳しい」という言葉に不安を感じたこともありましたが、実際に挑戦してみた今、大した障壁ではないのかな~と思っています。
私の場合は、以下の3つが良かったのかなと思います。
- ▸「まずはCLFから」と、無理せず基礎を固めたこと
- ▸教科書の丸暗記ではなく、アウトプット(問題演習)を軸にしたこと
- ▸GeminiやNotionを活用して、理解を深めたこと
「自分にはまだ早いかも」「実務で触っていないから無理かも」と迷っている方もいるかもしれません。でも、まずは「名前がかっこいいから」といった、ちょっとした好奇心から始めても良いと思うのです。また、個人的な意見ですが、SAA(ソリューションアーキテクト - アソシエイト)までは、問題集などに課金しなくても十分に合格できると思っています。
まずは無知の状態でも問題を解き始めれば、バラバラだった知識が少しずつ「線」でつながる面白さに気づくはずです。この記事が、これからAWS認定に挑戦するどなたかの一助になれば、これほどうれしいことはありません。
皆さんの合格を、心より応援しています!